ヴィヴィアンマイヤーを探して
『ヴィヴィアンマイヤーを探して』
オークションで大量の古いネガを手に入れた青年。
その一部をブログにアップすると世界中から賞賛の声があがり
やがて写真集の売り上げが全米1位を記録。
写真を撮影したのはかつて乳母として働いていた
無名の写真家、ヴィヴィアン・マイヤー。
乳母である彼女がなぜ素晴らしい写真を撮ることが出来たのか
なぜ生前一枚も世に発表しなかったのか・・・に迫るドキュメンタリー。
映画の中で紹介される写真が
本当に魅力的なんですよね。
一枚一枚に圧倒的な力があるんですよ。
その写真を見ていたら、映画を通じて私も
彼女がどういう人なのか知りたくなりました。
彼女がどんな人物だったのか、
じわりじわりと真実に迫る過程が
本当にワクワクしてスリルがありました。
彼女の写真を見ていると
人間の愚かさ、醜さ、貧しさなど
生々しい部分にスポットを当てたような写真が多い。
彼女も辛い経験もあり苦労してはきたからこそ
浮浪者や黒人、スラム街などにスポットを当てた。
そして彼女もまた醜い部分を持ち
人間関係のトラブルは常にあったようでした。
彼女にとっては生きにくかったからこそ
写真を撮ることでコンプレックスを解消していた部分もあるけれど
写真というものの探究心も強かったし
自分の才能も自覚していたようでしたね。
ヴィヴィアン・マイヤーは
使用したレシートやメモまでバッチリ残しておくような人だったから
こうして天才写真家として記録に残って良かったですが
誰にも知られないまま発見されないまま
埋もれてしまった才能って物凄くあるんだろうなぁ・・・
見ごたえのあるドキュメンタリー映画でした。