ニキ・ド・サンファル展

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先日、東京へ行った際、国立新美術館で開催されているニキ・ド・サンファル展を観に行きました。

ニキ・ド・サンファル(1930-2002)は戦後を代表するフランスの現代美術家で、彼女の代表作といえば”ナナ”シリーズのようなこんな感じのビビットなイメージが強い♪

(購入したポストカード)
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・・・今回はここに行きつくまでの初期作品から彼女自身の心の変化をじっくりと辿ることができ、興味深い体験となりました。

ニキの初期の”射撃絵画”の作風はカート・コバーンドキュメンタリー映画で観たカートの作る美術作品を思い出しました。ニキは辛いトラウマを抱えており、美術製作はそのトラウマから自分を浄化させる行為であったんでしょうね。

この作品のポストカードが売ってなかったため、パンフから頂戴しましたが、こちら、心をえぐる様な作品です。
小さくて見えないのですが頭のボコボコが銃で出来ていて体の下の方には子供の裸体がたくさんあります。

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戦争で多くの人間が犠牲になることを訴えたような作品ですが、その裏にニキが子供のころ受けた父親からの性的虐待という辛い過去の記憶とも重なっているようです。

弱いものが強いものによって征服されていく、そんな世の中の耐え難い仕組みをぶち壊したい、自分の心の中の忌まわしい記憶を取り除きたい、、、そんな訴えが伝わってくるようでした。

こちらは購入したポストカードから。
愛で包まれるべきハートの中身がおどろおどろしいですね。

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(このポストカードあまり売れてなかった。そりゃそうか
 
絵の具の缶を鉄砲で撃ち絵の具が血のように流れる射撃絵画はなんとも心をえぐられるようでした

射撃絵画の映像↓
https://youtu.be/s5MUxuY4Hbw
(つづく)